当社は屋内位置測位技術であるIMES (Indoor MEssaging System)を用いたサービス開発にも取り組んでいます。今日はIMESや位置情報サービスなどについて概要について紹介するとともに、今後の可能性について考えてみたいと思います。
これまでの位置情報サービス(Location Based Service)の多くでは、位置計測においてGPSやWifiを用いておりました。スマートフォンなどの端末により位置を計測して、位置に応じた情報を表示したり、その場所にチェックインしたりするアプリですね。位置に応じたゲームが流行ったり、FourSquareやFacebookでの位置共有を日常的に使うようになったりと、今後も位置情報サービスの可能性は広がりそうです。一方で、この位置計測について屋内ではなかなか精度の高い位置情報を取得できない状況が続いています。
そこで屋内でも高精度な位置情報を取得するための技術がIMESです。IMESとは「GPS衛星と同じ電波形式を用いた屋内GPS送信機(モジュール)を設置し、送信機からは時刻情報の代わりに送信機の「位置情報」を送信する。これにより受信機側では屋外で行われる時差の計算を行わず、屋内GPS送信機の位置情報を受信機の位置としてそのまま受け取り、受信機の屋内外でのシームレスな利用を可能にしたもの。」(以上、Wikipediaより)でして、現在日本ではIMESサービス開発キャンペーンなどを通して実証実験が始まっている段階です。
当社もこのIMESサービス開発キャンペーンに参加して、「屋内位置情報連動型バーチャルショップの可能性」の検討を進めています。具体的には二子玉川ライズのショッピングセンターにて位置情報を取得し、その位置に応じたバーチャルショップを表示する、などといったシステムですね。実際的なシステム構成としては、IMES受信機で位置を取得⇒Bluetooth経由でAndroidアプリに送信⇒アプリで位置情報に応じてバーチャルショップを表示という動作手順です。現状のAndroidでは直接的にはIMES信号を受信できないため、このように特殊なIMES受信機を使用しています。
2012年7月現在IMESを使うには、受信側には上記の受信機、施設側にはIMESの発信機の設置が必要になります。今後各種スマートフォン端末がIMESに対応しつつ、またショッピングセンターなどの大規模施設で発信機が設置されれば、一気に屋内位置情報サービスが開花しそうです。そうすると、例えばショッピングセンターに訪れるお客様の位置情報を随時取得できた場合は、リアルショップだけでは伝えきれないお買い得情報等をアプリ経由で提供したり、訪問歴を記録しておいて帰宅後に再度バーチャルショップで買い物を再開する等の実現も可能だと考えています。
今回の例ではバーチャルショップとの連携をご紹介しましたが、それに限らず屋外・屋内位置情報を利用したアプリやサービスはいろいろと考えられそうですよね。弊社でもお手伝いできますので、お気軽にご相談頂ければと思います。
soko aoki
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