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パノラマ撮影キット、Pixeet レビュー(前編)

2012
12

画質と手間のバランスがとれたPixeet

今回は、フランスのPixeet社が提供するパノラマ撮影キットおよび専用アプリをご紹介したいと思います(Girocamもそうですが、フランスも含めてヨーロッパにはパノラマやカメラデバイスの製造・開発に取り組んでいるベンチャー企業が多いイメージがあります)。以前からその存在は何となく知っていたのですが、ふとしたきっかけで改めてサイトを見たところ、以下2点に強い興味を持ちました。

  • 1. 魚眼レンズにも関わらず、従来に比べて画質が良い
  • 2. 4ショットの撮影で360度パノラマ写真ができる

これまでにもiPhoneに装着するタイプの魚眼レンズを幾つか試してみたところがありますが、どれも画質がイマイチ。ワンショットミラーはもっと残念な感じです。ところが、Pixeetのデモコンテンツを見る限り、結構、いや、かなりきれいに撮れている。これが興味を持った最も大きな理由です。

しかし、仮に画質が良くとも、それに比例して手間がかかってしまってはあまり意味がありません。この点についても、Pixeetは4回の撮影で全方位がカバーできるとのこと。これは期待できるかも?と思い、早速、社長に頼み込んで発注してもらうことになりました。

キットが到着!

注文から2日後にはキットが到着。決済はPayPalですが、発送は国内からなので、早いですね。主な中身はケースと魚眼レンズの2つ(写真左)。

実際にiPhoneに装着してみるとこんな感じですね(写真右)。魚眼レンズは、ケースとマグネットで接着する仕組みになっています。

早速、試し撮り

Step1 : 撮影の準備

App StoreからダウンロードしたPixeet専用アプリ(無料)を起動します。そう、実はこのアプリこそが肝心で、最適化された魚眼レンズと組み合わせて使用することで、少ない撮影回数で、より高画質なパノラマ写真を作成することを可能にしているのです。このアプリを立ち上げると、メニュー画面が表示されます。ここから「新規パノラマ」、「4ショット 球状パノラマ作成」へと進みます。最後に保存するアルバムを選ぶと、いよいよ撮影画面になります。

Step2 : 4回の撮影

撮影モードのユーザーインターフェースは工夫されていて、画面中央に見える正方形の枠に対して、垂直方向と水平方向のグリッド線がちょうど合うようにiPhoneの位置を調整します。これがピッタリ重なると、線が緑色に変わり、自動的に3秒のカウントダウンが始まります。位置を固定して3秒間持ち続ければ、写真のシャッターが下りて、無事、1ショット目が完了となります。その後、画面に右に回るよう指示が出るので、iPhoneを右に90度向けて、先ほどと同様に位置合わせを行ない、撮影します。このようにして、右回りで4回撮影が終われば、終了です。

Step3 : アップロードと合成

あとは、アプリからアップロードするだけです。4枚の写真をつなぎ合わせて1枚のパノラマ写真に合成する処理はPixeetのサーバー上で実行しているようで、ネットワーク環境が必要になります。3G回線ではちょくちょくエラーメッセージが出ているので、WiFi環境のほうが安定していて良さそうです。3~4分ほど待つと、自動的にpixeet.com上にページが生成され、そこにキューブ変換後のパノラマ写真を見ることができるようになります。もちろん、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア上での共有も可能です。尚、より詳細な操作方法はこちらのヘルプページにまとまっています。

完成したパノラマ写真はこんな感じです。

なかなかきれいに撮れてますねー。次回の後編では、異なる方法で撮影したパノラマ写真との画質比較や、実ビジネスでの活用アイディアについてまとめてみたいと思います!

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