VTuber (Motion Capture)系技術を利用したシステム開発について、当社が2018年春頃より取り組んでいることについては、以前のブログにて記載しました。本日は当社に構築した簡易スタジオからVTuberのライブ配信を行っている事例をご紹介します。
Virtual YouTuber(バーチャルユーチューバー) = VTuberは、事前に録画・編集した映像をYouTube等の動画共有サイトにアップロードする方法と、スタジオからライブ配信をする方法の2種類の配信手段を持っています。
録画してからアップロードする方法では、事前に収録した映像を動画編集ソフト等で編集した上で、アップロードします。収録時に失敗した際に撮影のし直しが可能だったり、複雑なライブ配信システムが不必要だったりするメリットはありますが、後処理である編集にはそれなりの手間がかかります。
一方でライブ配信では後処理などは不要になるものの、一発本番のため演技や配信に失敗が許されず、不具合発生時の即時対応等も要求されるため、配信スタッフの同席や冗長なライブ配信機材の確保が必要になってきます。そこで当社ではVTuberライブ配信用簡易スタジオを構築し、配信スタッフが同席することで、VTuberのライブ配信を支援する体制をつくりました。
VTuberのライブ配信を実施するには、いくつかの技術的な準備が必要になります。
ライブ配信の現場には、演者さん、演者さんの関係者、配信スタッフなどが来場されます。演者さんにはヘッドマウントディスプレイを被った上で、コントローラを動かす(振り回す)ための数メートルx数メートルのスペースが必要になりますし、そこでの動きをキャプチャし配信をするための機材操作スペースも重要です。このような目的のために、当社では簡易スタジオを新設しました。
ライブ配信の事前準備として、演者さんが操作する3Dモデル(キャラクター)を事前にPC内に取り込んで、ヘッドマウントディスプレイやコントローラの動きに応じて、3Dモデルが動くことを確認します。この際に、3Dモデルが不自然な動き(手が取れてしまったり、首が通常はありえない方向に回転しまったり)にならないか、表情や口の動きを操作できるかなどの動作確認も行います。
演者さんが3Dモデルの操作ができるようになったら、あとはその映像を通常の動画ライブストリーミングと同様に、インターネット向けにライブストリーミングをできればokです。配信先にはYoutubeのみならず、Virtual Cast、Showroom VRなども出てきており、各プラットフォームの独自機能に対応した準備も必要になります。また、音声の収音やミキシングができること、配信機材が安定した(帯域の出る)ネットワーク環境に置かれていることも重要です。
当社簡易スタジオを利用して、毎週の定期的なライブ配信をしてくださっているのがアメリカザリガニ平井善之さんとそのアシスタントの朝ノ瑠璃さんです。
(以下、ニコニコ生放送ウェブページより)
毎週平日20時よりお送りするバーチャルキャストレギュラー番組「VRadio」。木曜日を担当するのは「アメリカザリガニ 平井善之」と 「朝ノ瑠璃」。2人の面白トークに乞うご期待!!
視聴者の皆さんもコメントやVギフトを使って、一緒に番組を盛り上げよう!
カディンチェではVTuberに関して、主に上記のような技術支援を行っておりますが、昨年共同設立したミエクル株式会社ではVTuberのプロデュースや番組制作など、VTuber全般の支援事業も開始しています。ライブ配信に限らず、これらに関連した活動・事業にご関心のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。